新潟県に浮かぶ離島、佐渡島。
トキの生息地や金山として有名な島で、面積は北方領土を除くと離島の中で1番大きな島です。
それだけ広い佐渡島には様々な魅力があります。
そんな佐渡島を紹介していきたいと思います。
こちらが佐渡島の地図です。
佐渡島は中央部は平地ですが、南と北には山地があり、新潟らしい田んぼが広がる地域から急峻な岩場まで、様々な風景を見ることができます。
今回は写真で赤く囲われた場所、「大佐渡」地域を紹介していきたいと思います。
1.夫婦岩
同じ名前の岩は日本全国にありますが、佐渡にもあります(笑)
ほかの夫婦岩との違いとして、左側の岩は真ん中が空洞で穴が開いています。
また、陸地から地続きになっているのも特徴です。
この辺は波があまり来ないので、水面がまるで鏡のように反射をし、逆さ夫婦岩を見ることもできます。
この夫婦岩がある七浦海岸は2000万年前に起こった大規模な火山活動で多くの岩石を排出しました。
夫婦岩もその際にできたものと考えられています。
そして、ここは佐渡島の中でも夕日の名所として知られています。
夏至のころになると写真のように太陽が夫婦岩のすぐそばまで来て沈みます。
是非夕方に行きたい場所です。
~アクセス~
車:両津港から約45分。小木港から約60分。
無料駐車場あり。
バス:夫婦岩前(七浦海岸線)下車、すぐ。
2.春日岬
七浦海岸の最北部にある岬です。
公衆トイレと東屋があり、休憩スポットとして使われています。
また、舗装はされていないものの、岬の先端部へ歩ける道があります。
先端からの眺めはこちら!
特に看板などはないのですが、岩場の先に延々と続く海を眺めることができます。
それなりに高いところにあるので、眺めもGOODです。
南側には七浦海岸特有の火山性の岩石がたくさんあります。
それにしても海が青い!
北側の眺めはこちら。
眼下には小さな漁港があり、奥のほうには相川の集落が見えます。
相川は佐渡金山のふもとの町として賑わい、奉行所も置かれていた佐渡の中心地でした。
また、無名異焼の産地としても知られています。
~アクセス~
車:両津港から約45分。小木港から約60分。
数台停まれる駐車スペースあり。
バス:春日崎(七浦海岸線)下車、すぐ。
3.佐渡金山
佐渡にはいくつかの金山がありますが、その中で最大のものがここ相川にある金山です。
1601年に金脈が発見され、1989年まで長きにわたり金が掘られてきました。
ここでは実際に掘られた坑道を歩くことができます。
坑道は3つのコースに分かれており4種類あります。それぞれ説明していきます。
1.宗太夫坑
江戸時代に掘られた坑道です。所要時間は約30分。
坑道内は起伏が多く壁もデコボコしており、工具を使って人力で掘り進んだ様子がよくわかります。
坑道内にはこのような人形が多く設置されており、当時の掘削の様子をうかがい知ることができます。
金を掘るにも様々な人と役割が必要で、金脈を掘る人のほか、坑道内に空気を送り込む人、湧き水を汲みあげる人など、様々な人が関わっていることを知ることができます。
2.道遊坑
こちらは明治時代の1899年に作られた坑道です。所要時間は約40分。
産業革命を経て機械化がかなり進んでおり、宗太夫坑と比べるとかなりすっきりしています。
坑道内には実際に使われていたトロッコも展示されています。
こちらには人形はなく、広い行動を淡々と歩く形になります。
その一方、こちらは坑道外にも行くことができ、有名な道遊の割戸を見ることができます。
山頂部分が割れているのは、江戸時代に金を求めて掘ったためです。
深さは74m。
山の形を変えてしまうなんてすごいですね。
また、この割戸の近くまで歩いていくこともでき、上記の写真のような巨大な穴を見ることもできます。
3.無名異坑・大切山坑
こちらはガイド付きの山師ツアーという形で、事前予約が必要なものです。
所要時間は約100分。また、ツアー自体が4月~11月にしか行われません。
ヘルメットとライトを使って進むという本格的な坑道探検です。
前述の2つの行動とは違い、観光向けに整備されていない、「そのままの坑道」を楽しめるツアーです。
このほかにも金を作る工程を説明した模型や小判について展示している資料館、茶屋やお土産屋などもあり、のんびりすることができます。
~アクセス~
車:両津港から約45分。小木港から約60分
無料駐車場がありますが、数か所に散らばっており、混雑時には少し歩く必要があります。
バス:佐渡金山前(本線・七浦海岸線)下車、すぐ。
下記に佐渡金山のHPのリンクを置いておきます。
4.北沢浮遊選鉱場跡
佐渡金山からほど近い相川集落の外れにある、金山の選鉱場です。
日中戦争がはじまった1937年に国策として整備が進められ、1952年までの短い間ですが選鉱設備として活躍をしていました。
周囲には同時期に活躍した様々な設備が保存されており、当時の面影をしのぶことができます。
~シックナー~
選鉱を経て金銀が少なくなった泥鉱を、鉱物と水とに分離・濃縮する装置です。
かつては大小さまざまなシックナーがあったそうですが、現存するのは1つだけです。
~北沢火力発電所~
赤煉レンガが特徴的な火力発電所です。
それまで主流だった蒸気機関を電力へと置き換えるため、1908に建設されました。
~キューポラ~
キューポラというのは溶解炉の一種で、その一部が残されています。
手前の壁は別の工場の跡で、この辺には鉱山に関係する道具類等を製作・修理するための工場がいくつもあったようです。
また、北沢浮遊選鉱場跡とシックナーは周辺は夜になるとライトアップが行われます。
このようにLEDを使った大規模なライトアップで、昼とは違った景観を見られます。
~アクセス~
車:両津港から車で約50分。30台ほどの無料駐車場あり。
バス:相川博物館前(本線・七浦海岸線)下車、徒歩2分。
5.尖閣湾揚島遊園
大佐渡の中央部にある湾で、どこまでも続く断崖絶壁が特徴的な景勝地です。
「尖閣」という名は、ノルウェーのハルダンゲルフィヨルドに似た風景から名づけられたそうです。
1950年代にヒットした映画「君の名は」の舞台となったことでも知られています。
ここは入場券が必要で、入場券が無いと景色を眺めることはできません。
入場料は大人550円、子供280円です。
また、後述するグラスボートとのセット券も販売されており、そちらは大人1100円、子供550円です。
崖沿いの景色を堪能しながら進むと、まもなく灯台が見えてきます。
これは「佐渡大埼灯台」
灰色の岩が多い中で、真っ白な灯台はかなり映えます。
右下にトンネルがあります。
そちらを下ってみましょう。
急な坂道を下り海までたどり着くと、小舟が待っています。
これがグラスボート。
船は何隻も動いており、さほど待たずに乗ることができます。
船底がガラスになっているため、泳ぐ魚や海藻を眺めることができます。
魚の種類や尖閣湾についての説明もあり、わかりやすい内容となっています。
所要時間は約15分です。
グラスボートに乗ったら、海の中だけでなく陸地にも注目してみましょう。
正面に見える橋は遊仙橋(ゆうせんきょう)。
「君の名は」のヒロイン氏家真知子にちなみ、「まちこ橋」とも呼ばれています。
この橋の左側が揚島。
展望台と売店があり、日本海の荒らしい景色を眺めることができます。
このほかにも、水族館と「君の名は」の撮影資料が展示された建物があり、自由に見学することができます。
水族館にはドクターフィッシュの体験コーナーや、ヒトデやナマコを触れるコーナーがあり、特に子供連れにお勧めです。
~営業時間~
3・4・11月・・・8:30~17:00
5~10月・・・8:00~17:30
12~2月・・・8:30~16:30
~アクセス~
車:両津港から約60分、小木港から約70分。
バス:尖閣湾揚島遊園(海府線)下車、徒歩約1分
6.波蝕甌穴群(はしょくおうけつぐん)
岩に空いた丸い穴を甌穴といいます。
岩盤の表面に亀裂など弱い部分があると、水流によりくぼみとなります。
そのくぼみに石が入り込むと、渦流によって石が岩盤を徐々に削っていき、写真のような穴が開きます。
ここ、平根崎海岸にはこのような不思議な丸い穴がいくつも開いており、自然の不思議さを味わうことができます。
また、平根崎海岸は500mにわたって岩盤が幾重にも重なっています。
駐車場や甌穴群の看板はあるのですが、実物を見るにはこの岩盤を下って行かないといけません。
岩盤は滑りにくいのですが、かなりの急坂になるので、足腰が弱い方はやめておいた方が無難です。
~アクセス~
車:両津港から約70分。小木港から約80分。
バス:平根崎(海府線)下車、目の前
7.大野亀
高さ167mもある巨大な一枚岩です。
遠くからでもよくわかる存在感を放っています。
佐渡でもかなり有名な場所なのですが、私は「夏の夕方」に訪れてしまいました。
どういうことかですって?
逆光でまったく写真が撮れなかったのです。
夏の太陽は北西に沈むのですが、この大亀岩も島の北西に位置しているため、近寄ったら最後、黒い壁になってしまうのです。
・・・ということなので、新潟県の公式の観光サイトのリンクを貼っております。
そちらをご覧くださいませ・・・。
ここは5月下旬~6月上旬にトビシマカンゾウという黄色い花があたり一面に咲きます。
大野亀の上まで歩いて登れるため、ハイキングにはオススメの場所といえそうです。
~アクセス~
車:両津港から約60分。小木港から約120分。
バス:大野亀(内海府線)下車、徒歩1分
8.二ツ亀
二匹の亀がうずくまっているように見えることから名づけられた岩です。
二ツ亀までは遠浅の海岸となっており、潮が引いているときだけ、二ツ亀に渡ることができます。
また、手前の砂浜は海水浴場となっており、透明度が非常に高いことから「日本の快水浴場百選」に選ばれています。
付近にはキャンプ場とホテルがあり、レジャー施設となっています。
付近には国内外の様々な地点までの距離が示された看板もあり、ここの名物になっています。
ここに限らず大佐渡全般に言えることですが、夕日が美しいです。
特に夏至の前後は太陽が北の方に沈むため、二ツ亀と夕日のコラボレーションを見ることができます。
~アクセス~
車:両津港から約50分。小木港から約110分
ホテルと共用の無料駐車場あり。
バス:(内海府線)下車、すぐ。
9.まとめ
今回は佐渡島の北側、大佐渡と呼ばれる地域の名所・観光地を紹介していきました。
この地域の特徴は何といっても岩でしょう!
七浦海岸の火山性の岩、波蝕甌穴群の大きな一枚岩、そして北部の大野亀と二ツ亀・・・。
それらが美しい海と共に存在しています。
また、夕日が見れる場所が多いのも特徴です。
お気に入りの夕日のスポットを探してみるのはいかがでしょうか?
今後、佐渡の中央部や小佐渡と呼ばれる南部の方も紹介していきたいと思います。
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